WORK ▶
【INFINITY series】
私の制作の動機「純粋無垢な世界」は、日常の事物を超えた理念的な世界であり、何よりもまず体感するものだと思っています。私は今これについて三位一体というと大袈裟かもしれませんがEpiphany(顕現)、Presence(現前)、Infinity(無限)の三つの立場(シリーズ)から考えつつ制作しています。根底にあるものは一つ「純粋無垢な絵画とは何か?」という、私の中に昔からある問いかけです。中でもINFINITYはイメージの無限の生成の場として、宇宙をも想起させるような画面を私なりに具体的に表したものです。「見る」というよりは「感じる」作品です。生命を象徴する色彩、一筆一筆の集積が花弁のような形態となり作品を作っていく、―絵具という物質に生命が宿るのです。

【PRESENCE series】
「PRESENCE」は私が連作として制作しているものです。透明なアクリル板の側面に赤系統の彩色で縁を施すことにより、いわば空白としての画面を枠どったもの。PRESENCEは存在ですがABSENCE(不在)と表裏一体の関係にあります。ふつう正面から見られることを前提としている絵画からイメージを除いたら何が残るか、そうした漠然とした興味に根ざしています。光、反射、映り込み、時間、全ての要素が作品であり、絵画の不在を周囲の映り込みが補うところに私自身はとても純粋で神秘的なものを感じています。

【epiphany series】
どこか不純な現実に対して、純粋無垢な世界が見てみたい。それが私の制作の動機です。頭の中にきらきらする<純粋無垢>は、肉体と感情の限界を超えたある種のカオスとして現れてきます。 そうしたカオスを根底ないし背景として、私の作品は他者や外部を取り込みつつ、常に変化しつづけるものであって欲しい。豊饒かつ澄明な色の広がりに<生命>を感じることで、日常の奥にあるイデアルな世界と向き合うきっかけが生まれたら、それはどんなに素敵なことかと思うのです。

【OHTER WORKS】